一般に背骨といわれる脊柱(せきちゅう)は、背中の骨とだけではなく、首の頸椎から尾骨(尾椎)までを言います。
成人の脊柱を横から見ると、頸椎から尾椎まで四ヶ所曲がっています。頚椎は前方に出、胸椎は後方に出、腰椎は前方に出、そして最下部の尾椎は後方に出ています。
尾椎以外の骨は椎間板がクッションになって、竹のようにしなるようになりますが、この「しなり」の度合いは運動による障害を予防するうえで重要になります。
胎児がお母さんのお腹の中にいる時は、前に丸まっているので脊柱も後ろに湾曲していますが、生まれると赤ちゃんはまず、頸椎の前腕が形成されると首が据わり、ハイハイしながら腰椎の前湾を形成していきます。
幼児が転びやすいのは、単に頭が大きかったり筋力が未発達なためだけではなく、立って歩けるようになっても、幼児の骨盤は前傾しているためと思われます。
その後の成長と発達によって、腰椎の前湾が安定しじん帯も丈夫に太くなると、幼児期に柔らかかった身体は、靭帯によって制限を受けるので、脊柱の柔軟性がなくなることになり、からだ全体の柔軟性がなくなったように感じられることになります。
さらには、加齢とともに椎間円板の厚さが薄くなると、背中全体が丸く見えるように脊柱が後湾すると、柔軟性はなってきます。老化による脊柱の柔軟性の低下は、骨格筋の柔軟性が低下することだけで起こるわけではないので、からだの柔軟性を高める目的で、中高齢者に立位での前屈運動や脊柱を過度に反らせる運動は十分注意しなければなりません。
背骨の成長と老化